FC2ブログ
トキワ、シュウマツドリ
創作置き場
視る者と観る者
拝啓、これから友達になる君達へ。
いつか、あの子に言われた言葉を思い出した。

一人が寂しいのなら、友達を作れば良いじゃない。もし貴方が寂しいなら、私が友達になってあげる。

あの子は、友達を作れというけれど、僕にはそれが出来ない。友達を作っても、彼らはいつかは目の前から消えてしまう。一人で寂しいのは変わらない。

あの子は、僕の友達になると言うけれど、あの子は僕の友達にはなれない。君も、彼等と同じように消えてしまう。ずっと、一人で寂しいのは変わらない。
だから、僕は友達を「創ること」にしたんだ。

僕の手は、この全てを産み出す手は、友達を産み出すことだってできる。なんで今まで気づかなかったんだろうね。

とは言っても、僕は人間の「心」までは創れない。心は、僕の産み出した「世界」が生成した副産物であり、その創り方を、僕は知らない。

だから、君達は、それを「世界」の中で知って欲しいんだ。
君達に、僕の力を、三つ、分けてあげよう。

一つは、知る力。「世界」を、余りに強烈で鮮明な色を、見て、聞いて、触れて、味わって、感じて欲しい。僕が在るこの世界を、知って欲しい。

一つは、考える力。君達が知ったものを、考えて、君達のものにして欲しい。それは、きっと君達の感覚を、繊細にしてくれる。

最後に、ちょっとした勇気を。「世界」を愛する勇気を、君達にあげよう。本当に愛すべきものを、ちゃんと愛せる勇気を。
そして、僕を導いて欲しい。まだ、「世界」を知ってもいない君達に言うのも、変かもしれないけれど。

僕一人では、この強烈で鮮明な色彩に、目を開けている事も苦しい。この繊細な心は、余りに脆過ぎる。

だから、僕と同じ世界に在って欲しい。何度繰り返したとしても、僕の隣に寄り添って欲しい。
……そうだなあ、君達に名前をあげよう。ちょっと"お母さん"みたいかなあ。名前は、存在を確かにしてくれるものだから。僕が「ブラオ・トレーネ」として、此処に存在するように。

僕の行く末を、見守る君は、視る者。僕の近くに、確かに居る君は、観る者。

何の捻りも無い名前だけど、僕は生憎ネーミングセンスとやらが最悪なんだ。

僕からあげられるのは、これだけ。
最後になるけれど、これは僕からのお願い。

僕の自分勝手だし、都合の良いお願いかもしれないけれど、聞いてくれると嬉しいな。

少し恥ずかしいけれど、僕の小さな勇気。
どうか、僕と友達になってくれないかい? 
四億二万五千三十二回目の僕より。
関連記事
スポンサーサイト



[2016/04/23 00:40] | 終末の話 | トラックバック(0) | コメント(0)
<<晴天の下の処刑台 | ホーム | 新・宇宙創造論>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://blacktime777.blog.fc2.com/tb.php/319-7c1450b1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
プロフィール

砂糖娘 

Author:砂糖娘 
ツイッター→@IchiMiya131
気の向くまま、なんかのろのろ更新してます。
純愛もドロドロも好きです。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
3048位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
オリジナル小説
714位
アクセスランキングを見る>>

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR