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トキワ、シュウマツドリ
創作置き場
傍観者の終末考察



じりじりと、球体は膨張を続ける。果てしなく膨張し、表面には亀裂が入り、歪みが生まれる。
やがて、それが限界に達した時、頂点に達した時。それは一気に破裂、崩壊し、中身は洪水の如く、溢れてすべてを飲み込む。すべてを飲み込んだそれは、何もかもを流し、消し去り、無に帰す。
わたしは、終末を、そう例えている。
はてさて、今回(恐らく2000年程だ。まだまだとても短い)考えているのは、終末とは何色か?という問いだ。
ひとは、終末を様々な色に例える。例えば、戦場と死の色、赤。全てを壊し尽くす水の色、青。天から照りつける凄まじい光の色、白。触れれば忽ち人を狂わす色、紫。逢魔が時、終わりを告げる色、橙。枯れ果てた大地の色、茶。
興味深いものだ。終末とは、一概に言い表すことの出来ない。ひとには、終末が多彩な色に見えるのだ。わたしには、分からない色だ。

ブラオ・トレーネの少年は言った。
"世界"は、海なのだと。
その海が膨大な"世界"を受け入れきれず、溢れかえり全てを流し尽くして無に帰す。それが、終末なのだと。
"世界"は、ブラオ・トレーネの少年は、余りにも優しいのだ。それが滅亡を呼ぶ悪魔でも、受け入れてしまうのだ。
彼は、全てが幸せに終焉を迎える世界を願っていた。叶うはずもない、途方も無く膨大な願いを、彼は願い続けていた。
欠落しているのだ。
その願いには、必然的に彼の犠牲が伴うのだ。全ての幸せを願う、ブラオ・トレーネの少年は、幸せにはなれない。創造と破壊の繰り返しは、彼から、彼自身の存在の重みを忘却させた。
ブラオ・トレーネの少年は、虚ろに微笑んでいる。その眼は、ただの二つの穴に過ぎず、自身の姿を写さない。その耳は、自身の言葉を受け入れない。その存在を、証明するものは、"世界"しか無い。
その"世界"が証明された時、"世界"である彼は、ブラオ・トレーネの少年は、永遠になる。全てを幸福な終焉に誘う概念となる。その存在は、消滅に等しい。
完成した"世界"で、彼はただ幸せな終焉を望み続ける。自身は終末を迎える事無く、永遠に繰り返す。永遠という軛は、彼を縛り付けて離さない。
永遠なる創造と破壊の環は、果たして訪れるのか。
果たして、それは幸福な終末と言えるのだろうか?


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[2015/12/17 22:25] | 終末の話 | トラックバック(0) | コメント(0)
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