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トキワ、シュウマツドリ
創作置き場
無題
少年は、死することが出来なかった。
否、死という概念は彼には存在せず、生命とというものを持ち合わせてはいない。
不死身、と言い表すのは相応しくない。そもそも、少年は少年ではなかった。
幼い人間、という形姿を纏った、何か。ヒトの真似をした、ヒトでは無いもの。
それは、言い表すことの出来る存在ではなかった。
それが世界に「存在」しているという事も、正確な表現ではない。敢えて例えるのならば、永遠に世界を創り続ける「システム」だろう。
システムに感情など宿るのか?それは、問うた。そうでなければ、この総ての神経を駆け巡るような痛みは何なのだ?その問いに、答える者は存在しない。
それは世界を生み出す歯車の核に過ぎず、ただ単調に同じ行為を続けるだけ。意思など関係なく、何千、何億と繰り返す。
そんな繰り返しの中、蓄積された莫大な記憶の中の、星屑のような一つを何度も思い返す度に、堪え難い痛みを覚えるのは、何故なのか。
慣性のように、義務のように、続けていた行為の中、繰り返される事を知っても尚、ただ一つの星屑を追い掛けてしまうのは、何故なのか。
本当は、繰り返したくないと思ってしまうのは、幸せな結末を望んでいるのは、何故なのか?

それは、ヒトで有りたかった。
ヒトの真似事は、残酷にもそれに「感情に似たもの」を与えてしまった。
理不尽な事に、それに課せられた義務は、永遠の創造と破壊だった。
幸せを手に入れかけたとして、必然的に待ち受ける破壊は、何度もそれに絶望の記憶を焼き付けた。
永遠なる創造と破壊の環に、終末は訪れるのか?
その問いに、答えられるものは存在しなかった。
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[2015/11/01 20:58] | 終末の話 | トラックバック(0) | コメント(0)
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